最終更新日: 2019年04月01日

目次

※お急ぎの方は、 電子メール送付前の確認事項 を確認すると良いでしょう。

現代社会のコミュニケーション手段

パソコン 、 携帯電話 が一般的になり、圧倒的多数の人々が常に インターネット でつながっている時代となった。

人々がコミュニケーションを取るためには、会うのが最も良いと考えられるが、お互いの時間の都合距離の都合など必ずしも会えるとは限らない

そのため、時間の都合が合えば電話をするといったことや、時間の都合も距離の都合にも影響が少ない手紙を利用して、コミュニケーションを取ろうとする。

手紙について、重要な書類などは、紙面にてやりとりが行われる場合が多いが、日々、日常的に行われる連絡の手段としては、電子メールが用いられるのが一般的である。特に最近では、メールソフト(アプリ)が最初から付属していたり、WEB上で気軽にメール操作ができる環境となってきた。

LINESkypefacebooktwitterなどの新しい連絡手段が広まりつつあるが、これらの連絡手段、サービスは特定のソフトウェアの導入や特定のアカウント登録が必要であり、まだまだ一般的であるとは言いがたい

これらの新しい連絡手段は、友人とのやりとりや、サークル内でのやりとりなど、比較的狭くて親しい人間関係の中で利用する分には手軽で良いかもしれないが、先生への質問仕事上の連絡などのオフィシャルなやりとり不特定多数を相手にするやりとりは、紙面か、電子メールで行う方が取りこぼしが少ない

先ほど述べたように紙面として保管する必要があるような重要な書類(特に自署や押印が必要な書類)は、紙面で作成する必要があるが、多くの手間と時間がかかるため、連絡や電子データでも問題ない書類のやりとりは、迅速でかつ、紙面よりは手軽な電子メールが用いられる。

今後、上記に挙げたような新しい連絡手段が主流になる可能性は否定しないが、現時点においては、このように不特定の人間を相手した連絡の手段として、電子メールが幅広く用いられており、現代社会においては必需品となっているといえる。

電子メール送付の注意点

手書きで紙に手紙を書いていた時代に比べて、 キーボード やボタンを押すことによって、パソコンや携帯電話を用いた電子メールの作成は圧倒的に簡単に、素早くできるようになった。

しかし、その一方で、一字一句手書きしていた時代に比べて、文章や文字に対する注意が薄れており、誤字脱字が数多く見られるので、注意が必要である。

特に手書きでは、わからない文字は明らかな誤字(存在しない文字や似ているが違う文字など)になり、それなりに間違いだと気づいた上で意味を類推することもできたが、パソコンなどによる文字変換は、全く違う意味の誤字を変換することがあり、文意を全く伝えられないといったことが起こってしまう。

また、宛先の間違い(メールアドレスの打ち間違いや全く別の人間に送付するなど)、添付ファイルの付け忘れや付け間違いなど、電子メール特有の問題もあり、失礼に当たったり、重大な情報流出を犯すリスクを抱えている。

以下、 電子メールの文面と各要素 、 電子メール送付前の確認事項 で代表的な注意事項を絡めて、説明を行う。

その点も含めて、電子メールを送る際には、細心の注意を払うことが必要である

電子メールの文面と各要素

電子メールは、手紙と書いたが、いわゆる紙の手紙とは、ある程度文面の文化が異なるところがある。手紙の書き方は、よく中学校か高校の国語便覧などで見たかもしれないが、「拝啓~敬具」といった文面が一般的だ。一方で、電子メールの場合は、電子メールの特性を踏まえた要点を押さえた文面を作成する。

※より正式感を表現するために、「拝啓~敬具」といった文面にする場合もある。

簡単に以下のような電子メールの例を示す。


図1 電子メールの例

この画像のメールはささやかな一例であり、状況に応じた文章の作成が求められるが、以下の各要素を踏まえて、しっかりとした電子メールを作成する。

※例なので、便宜的に”abc…”や○・◎・△・□などを使用している。実際に書く際は、自分で必要な内容に置き換えて、書くこと

①メールアドレス


図2 メールアドレスの模式例

メールアドレスは通常、図2のような形式で構成される。

※このアドレスは例であり、デタラメ

ここで、hij.klは組織名などに代表されるドメインであり、abcdefgはそのドメイン内のアカウントIDを表す。

つまり、hij.kl内のabcdefgさんのメールアドレスであるということだ。

⇒ドメインについて(ドメインの記事ができたら、追加します)

具体例を示すと、以下のようなメールアドレスが挙げられる。


図3 メールアドレスの具体例

図3のようなメールアドレスは、mejiro.ac.jp(目白大学)内のnemoto(筆者)のアドレスということになる。

このアドレスは、個人を容易に想像できる アカウント IDとなっているが、近年では、プライバシー保護情報セキュリティの観点から個人を想像しにくいアカウントIDとなっているケースが多い。

※筆者の会社員時代のアカウントIDは、”youtuo9926″だった。

つまり、よほど簡単なメールアドレスになっていなければ、誰からのメールかメールアドレスのみで判断するのは困難である。

また、なりすましなどの問題もあり(これは紙面でも同様だが)、メールアドレスのみで判断を行うのは、非常に危険である。

●TO・CC・BCC・FROM

メールアドレスは、電子メールのTOCCBCCFROMに書き入れて利用する。

電子メールは、紙の手紙と違い、メールアドレスを複数入れることによって、簡単に複数の人間へ連絡できることが大きなメリットの一つであるとも言える。これらの使い方を正しく覚えることによって、より効率的で有効なメールの利用ができるようになる。

  • TO

    メインの送付相手のメールアドレスを入力する。複数のメールアドレスを入れることによって、複数の人間を宛先として、電子メールを出すことができる。

  • CC

    CarbonCopyの略。現実世界において、宅急便の送り状のように複数の紙が重なっており、上の紙に書き込むことによって、下の紙に印字されるコピー方法のカーボンコピーに由来する。メインではないが、知っておいて欲しい相手へメールを出すために利用する。CCは電子メールの他の送付相手にそのメールアドレスに電子メールを送っていることがわかる

    ◇利用例◇

    客先へメールする際に、上司をCCに入れる。自分のアドレスをCCに入れて、ちゃんとメールが送られたことを確認する。

  • BCC

    BlindCarbonCopyの略。CCをブラインドによって隠すイメージ。電子メールの送付相手に送ったことを知られたくない人にメールを送るために利用する。BCCは電子メールの他の送付相手にそのメールアドレスに電子メールを送っていることがわからない

    ◇利用例◇

    客に一斉メール送信をする際に、客のメールアドレスが他の客にわからないようにBCCに入れる。

  • FROM

    差出元(つまり電子メールを作っている自分自身)のメールアドレスを入力する。気にしなくとも、自動で入力されているケースが多いが、メールソフトによっては入力しなければならない場合もあるので注意が必要である。

②タイトル

電子メールのタイトルである。送付相手の受取人がまず最初に見る情報であるため、非常に重要である。メールソフトによっては、最初の数文字を表示するものもあるが、タイトルのみが表示されるメールソフトも少なくはない。受取人は、タイトルによって、その電子メールの善し悪しを判断することとなる。迷惑メールを含めると、電子メールは1日に何十通、何百通と送られてくることがままあり、それらの電子メールの中から発掘してもらうために簡潔でかつ内容を表すタイトルを書き込む必要がある。

重要度によって、「【重要】」といった文言や、連絡の種類によって「[情報活用演習]」といった言葉を頭に付けることも有効である。

③宛先人と差出人

①に書いたとおり、メールアドレスだけで差出人を判断することは困難である。また、同一組織に同姓同名の人が複数いる可能性など、会って話せば特に問題ないことでも、顔を合わせないでコミュニケーションを取るためには、注意を払わなければならないことがある。一方で、電子メールの手軽さとメールアドレスのわかりにくさなどから間違った相手に電子メールを送るなどといった事故も多く起こっている。

よって、宛先人差出人は、まず最初にしっかりと書くことが重要である。

つまり、誰から誰へのメールであるかを明記する。

特に所属、氏名、敬称はしっかりと書くことも身分証明をする上では重要である。

※所属については、

企業の場合は企業・(事業部/支社など・)部・科(・担当/係など)、

大学の場合は大学・学部・学科が一般的

学生が大学の関係者相手に電子メールを出す場合は、学年もあった方が良い。

④文面(あいさつ・本文・結び)

コミュニケーション相手と顔を合わせていない分、電子メールは感情表現に乏しい印象を与えがちである。必要最低限の文章は、わかりやすい反面、ぶっきらぼうに見られ、無礼な印象を与えることもある。一般的な電子メールの利用シーンでは、あいさつ本文結びの礼儀を抑えた文面を作成することによって、送付相手への配慮を示すことが重要である。

なお、重要な書面や就職活動で用いる送付状など、より礼節を重んじることを求められるシーンでは、「拝啓~敬具」のような紙の手紙と同じような文面を作成することも必要になってくるので、注意が必要である。

●あいさつ

紙の手紙では、拝啓や時候の挨拶などに相当するが、一般的には「お世話になっております。」という例を多く見る。その他、送付相手との関係によって、適切なあいさつを選ぶと良い。「おはようございます。」や「こんばんは。」などは、電子メールがリアルタイムのやりとりでないケースが考えられるので、あまりそぐわない表現だが、間違いではない。筆者が以前務めていた会社では、社外相手の場合は「(大変/いつも)お世話になっております。」、社内相手の場合は「おつかれさまです。」とするのが一般的だった。

●本文

読む人間が読みやすいように本文を書くことが重要である。読みやすいように適切な位置で改行を入れる、強調したい部分は文頭に持ってくるなどのなどの工夫が必要である。ただし、メールソフト上で読みやすいように改行をしたつもりでも、受け取った側のメールソフトでは見にくくなってしまうこともあるので、そういった配慮もすると良い。

●結び

紙の手紙では、敬具やかしこなどに相当するが、電子メールにおいても文面を締めくくることを読み手に伝えるために結びは必要である。「よろしくお願いいたします。」や「よろしくご対応のほどをお願いいたします。」といったようにお願いする形で結ぶケースを多く見る。その他、「長文にて失礼いたしました。」や「取り急ぎ御礼まで。」といったものも見られるが、本文の内容に応じて、適切な結びを考えて電子メールを終えると良い。

なお、「以上」として結ぶ電子メールも見るが、読み手側から好まれない傾向があるようなので、この言葉で結ばない方が無難かと思われる。

※添え状の送付書類一覧のところで、「記」⇒「以上」と書くことがあるため、ここから来たのだろうか…?(余談)

⑤署名

署名は、電子メールの最後に添えるスタンプのようなものである。氏名所属連絡先などを署名として登録しておき、署名を付けることによって、自動で登録した情報を電子メールの最後に付けることができる。本文中に、住所や電話番号などを書き込むと、見にくくなるため、最後に署名としてまとめた方が読みやすい電子メールとなる。

また、これらの署名は、そこに記載された諸情報とともに送り主の身分を表すものにもなるので、オフィシャルなやりとりである場合は特に付けておいた方が良い。なお、自宅のものと思われる住所や電話番号などを署名に入れているケースをまれに見るが、これらはれっきとした個人情報なので、その情報を与えて良い相手であるかをしっかりと考えて、署名を作成することが必要である。

※あるいは、複数の署名を作成しておき、送付相手によって選択する方法をとる場合もある。

⑥添付ファイル

電子メールの最大の特徴の一つは、電子ファイルを添えて、電子メールを送ることができることである。添付ファイルの形式は、基本的には選ばない。ただし、添付ファイル数添付ファイルの総容量は制限されることが多い。また、送付相手側のことも考えて、添付ファイルを付ける必要がある。

巨大な容量の添付ファイルを付けて送った結果、送付相手側のメール容量の残量を激減させたり、受け取れなかったりすることがあるためである。常識的には1MBまで、大学等の強力なメールサーバーの場合でも10MBまでに1度に送る添付ファイルの容量は抑えておいた方が良い。巨大な容量の添付ファイルを送る場合は、事前に相手に許可を得ておくなどの工夫をしたり、アップローダーサービスなどを利用した方が迷惑をかけないで済む。

また、個人情報などの外部に流出すると困る添付ファイルを送る場合は、zipなどの圧縮ファイルにパスワード付きで圧縮し、添付ファイルを付けた電子メールと、パスワードを記した電子メール(あるいは電話等)を分けて送るという方法がとられることもある。

添付ファイルは、添付ファイルの内容に応じた取り扱いが求められる

電子メール送付前の確認事項

以上を踏まえて、電子メールを作成する。

電子メールの作成を終えたら、以下の項目について、再度確認を行い、メールの[送信]ボタンを押す。

  1. 誰へ送るのか①

    宛先(TO、CC、BCC)は正しい相手か?

    メールアドレスが間違っていないか?

  2. 誰が送るのか②

    FROMに自分のメールアドレスが入っているか?

  3. タイトルは正しいか

    このタイトルで相手に開いてもらえるか?

  4. 誰へ送るのか②

    文面の最初に送付相手をしっかり示してあるか?

  5. 誰が送るのか②

    文面の最初に自分が送ったことをしっかりと示してあるか?

  6. あいさつは正しいか

    相手を不快にしないあいさつになっているか?

  7. 本文は読みやすいか

    読みにくいところ、誤字脱字はなく、ちゃんと相手に内容を伝えられる文章になっているか?

  8. 電子メールを結べているか

    結びを適切に入れて、電子メールを締めくくれているか?

  9. 署名は正しいか

    署名は正しく入っているか?

    相手に伝えたくない個人情報は入っていないか?

  10. 添付ファイルは正しいかp style=”text-indent: 1em”>添付ファイルは正しく添付できているか?

    添付ファイルの容量は大きすぎないか?

    添付ファイルに機密情報が含まれていないか?

簡単に連絡できる手段であるからこそ、しっかりと確認して、しっかりとした連絡を送るようにしましょう。

その他、以下のようなサイトなどに電子メールを送る際に注意する点が指摘されているので、確認しておくとより安全で快適な電子メール生活を送ることができるでしょう。


外部リンク


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