最終更新日:2019年12月16日
目次
はじめに
本講では、東京大学空間情報科学研究センター(Center for Spatial Information Science/以下CSIS)のアドレスマッチングサービスを利用したGISデータの作成方法を紹介する。
アドレスマッチングとは、住所を緯度経度などの位置情報に変換する方法である。つまり、住所リストがあれば、その住所リストを地図に落とせるようになるということである。CSISでは、日本国内の住所についてアドレスマッチングができるツールを無料で利用できるように公開している。
ただし、アドレスマッチングを行っても、緯度経度がわかるだけであるので、そのままでは、GISデータとしては利用しにくい。Leafletでは、GeoJsonのGISデータ形式で地図上に追加することができるため、筆者は、CSISのアドレスマッチングの結果として出力されるcsvをGeoJsonに変換するツールを開発した。
以下では、筆者が用意したcsvファイルを編集し、CSISのアドレスマッチングサービスにかけ、それを筆者が作成したcsv⇒GeoJsonツールを用いて、GeoJsonにする方法を紹介する。
住所リストの作成
まず、csv⇒GeoJsonツールを開いて、住所リスト用のcsvをダウンロードし、GISデータ化したい住所のリストを作成する。
これで、住所リストは完成である。このファイルを使って、CSISのアドレスマッチングサービスを利用して、緯度経度を確認する。
CSISアドレスマッチングサービス
住所リストが完成したら、CSISのアドレスマッチングサービスを利用して、住所⇒緯度経度に変換する。
- 東京大学の空間情報科学研究センター(CSIS)のWebサイトを開き、[サービス]をクリックする。
- [CSVアドレスマッチング]をクリックする。
- 説明を読みつつ、[アドレスマッチングサービス]をクリックする。
- 説明や利用条件を順番に読みながら、[今すぐサービスを利用する]まで進む。
- このような画面が開く。
-
以下のように選択、もしくは入力する。
- 対象範囲:全国街区レベル(経緯度・世界測地系)
- 住所を含むカラム番号:2
- 入力ファイルの漢字コード:シフトJISコード(SJIS)
- 出力ファイルの漢字コード:シフトJISコード(SJIS)
- マッチングオプションのx,yを反転:チェックしない
- マッチングオプションの部分一致を:探す
-
変換したいファイル名の[参照]をクリックする。
※ これは利用している ブラウザ によってボタンに書かれている文字が異なる。 - 先ほど作成した住所リストのcsvファイルを選択し、[開く]をクリックする。
- [送信]をクリックする。
-
ファイル保存の操作をする。
Microsoft Edgeの場合は、[保存]の右側の[∧]をクリックし、[名前を付けて保存]をクリックする。
※ これは、利用する ブラウザ によってやり方が違う。 -
ファイルを保存したいフォルダに移動し、ファイル名に保存したいファイルの名前を入れて、[保存]をクリックする。
※ ファイル名をそのままにしておくと、最初に作成した住所リストと同じ名前になっていて、上書きしてしまうので、注意が必要である。 - [フォルダーを開く]をクリックする。
-
csvファイルを保存したフォルダが開くので、csvファイルをダブルクリックすると、Excelで開くことができることが多い。
※1 Excelで自動的に開かなかった場合、Excelを開いてから、[ファイル] – [開く]で今回ダウンロードしたcsvファイルを開くと、Excelで見ることができる。
※2 Excelがない場合は、OpneOffice Calcやメモ帳でも編集可能である。 - このように開く。
csv⇒GeoJson
アドレスマッチングしたcsvの中身を、今度はGeoJsonに変換し、Leafletを用いたWebGISで利用できるようにする。
-
csv⇒GeoJsonツールを開き、ツールの”CSVファイルを選択してください。”の[参照]をクリックする。
※ これは利用している ブラウザ によってボタンに書かれている文字が異なる。 - 先ほどアドレスマッチングしたcsvファイルを選択し、[開く]をクリックする。
- このようにGeoJsonに変換された結果が表示される。
- GeoJsonの部分を選択し、右クリック – [コピー]をクリックする。
-
Leafletを用いたWebGISのファイルを開く。
Pointの部分を置き換える。 - 置き換えたら、上書き保存する。
- WebGISのファイルを開くと、このように、表示されるようになる。