最終更新日:2019年04月01日

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コンピュータの構成を学ぶ意義

情報リテラシー を学び、情報を使って様々なことを行っていこうと考えるとき、情報処理機器である コンピュータ やコンピュータ ネットワーク の理解は必要不可欠になってきている

もちろん、図書館で書籍を調べ、それを用いたレポートを鉛筆で紙に書く、といった形であれば、 情報処理機器 を利用する必要は無いわけだが、やはり、図書館で書籍を調べるにしても、その図書館の蔵書 データベース を用いて検索をかけて当たりを付けた方が効率的であるし、鉛筆で紙に書くよりも、Wordなり、PowerPointなりの、 文書作成ソフト プレゼンテーションソフト を用いた方が紙に何度も書いたり消したりする必要もなく、綺麗にわかりやすくレポートを作成することができる。

※この場合は、個人差も大きいが

コンピュータについて知る際に、最初に知るべきことは、コンピュータという1台の機械があるわけではなく複数の機械要素が組み合わさって、1台のコンピュータができあがっているということである。

筆者も少なくない期間、大学の情報教育に携わっているが、

「コンピュータの 電源 を入れたのに画面が真っ黒」

などという質問を幾度も受けてきたわけだが、多くの場合、単純に モニタ の電源が入っていないだけである。

※もちろん、本当にモニタが故障していたり、ケーブルが抜けていたなどというケースもあった。

コンピュータという支配的な何かを起こせば、魔法のように便利なことを全てやってくれるというような都合の良い思考停止が世の中には横行しているように思えるのだが、コンピュータはそんな単純なものでも、魔法の装置でもない。どこまでを把握し、理解するかにはレベル感があり、全てのコンピュータ利用者が電流が流れる流れないの 2進法 や HDD の内部構造から全てを理解していなければならないわけではないだろうが、少なくとも、1人で買ってきた デスクトップパソコン を組み立てて、 起動 できて、アナウンスに従って初期設定ができるくらいまでは、理解して行えるようになっておいた方が良いのではないかと個人的には思う。

さらにいうならば、そこに存在する物理式などはともかく、どの機械がどういうことをやってどうなる、といった基礎原理くらいは把握して、理解しておけば、だいたいのシーンで何らかの対応を取ることができるのではないだろうか。

※故障した際に修理屋さんに適確に状況を伝えるということも含めて

そのためには、コンピュータを構成している各機械や要素の名前と機能を知り、暗記とまでいかなくとも、調べればわかる程度には、頭の中でイメージを作っておくことが重要である。

つまり、想像力である。

コンピュータってどうやって動いているの? ということを想像しておくことが重要である。

今後、コンピュータを使っていくに当たっても、その想像が様々な技能を自分の身に付ける手助けとなる。

特にコンピュータの操作、 アプリケーション の操作方法を全てのパターンで覚えるのは不可能であるから、原理を知って、それを応用することによって、目的の操作を行った方が良いだろう。

コンピュータの構成

コンピュータは、複数の機械や要素によって構成されている。

コンピュータという1台の機械ではない。もちろん、機械をどの部分でくくるかによって、この表現は変わってきてしまうわけだが、コンピュータに限って言えば、コンピュータは1台の機械であるという認識がコンピュータをうまく扱えないという状況を生み出している原因の一つであると考えられる。コンピュータを学ぼうとする人は、まず、コンピュータは複数の機械や要素によって構成されているということを知ろう。

コンピュータの特徴としては、利用者が必要な用途に応じて、好きな部品プログラム 選んで組み合わせて使うことができるということが挙げられる。利用者の技能レベルによって、その好きな部品を選ぶ度合いは違ってくるが、上級者は、 CPU や メモリ といった本体ケース内部の部品や BIOS や OS といった基礎的なプログラムを選ぶことができるし、初心者であっても、 モニタ や マウス といった 本体ケース 外部の周辺機器やWordや一太郎といった利用するアプリケーションを選んで導入することができる。

もちろん、社会的な流れや業界内の常識・流行などによって、一択になるケースも多々あるが、基本的には、コンピュータの構成は、利用者の自由である。

その反面、選べるということは、利用者には選ぶ能力が問われることになる。

世の中には、

  • 粗悪品で不当に高い料金を取ろうとするケース
  • 危険なアプリケーションで不利益を与えようとするケースなど

様々なケースで不利益を与えようとする人々がいる。

上記のような明確な悪意がなくとも、

  • 自分の目的で必要な性能以上に高性能なコンピュータを購入して、高い料金を支払ったり、
  • 逆に買ってみたら、必要な性能に満たなかったり、
  • よくわからないままオプション商品を買ってもほとんど使わなかったり、

最悪トラブルに発展することもあり得るので、そうならないようにコンピュータを選ぶための基礎知識をしっかりと身につけた方が良いだろう。

コンピュータを構成する要素は、ハードウェアソフトウェアの2種類に分けられる。

ハードとソフトという言葉は、コンピュータ以外にも対義語として用いられる。簡単に言うと、ハード実際に形があるものソフト物質的には形はないが、意味のあるものである。

ハードウェアは簡単に言うと、目に見える機械だが、ソフトウェアがなければ動くことができず、ソフトウェアも動かすための機械がなければ、役目を果たすことはできない。コンピュータはハードウェアとソフトウェアが揃って機能しているので、コンピュータを使うためには、この双方を知っておく必要があるだろう。

この後の記事で、コンピュータについてのハードウェアとソフトウェアについて説明を行う。

【講義】コンピュータを構成するハードウェア

【講義】コンピュータを構成するソフトウェア


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